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お肌のはなし ~紫外線による肌ダメージを最小限に!UVケアで大切なことは?~

季節が進むにつれて日差しが強くなると、肌のUVケア(紫外線対策)が気になってきます。過度に紫外線を浴びることは、肌に大きなダメージをもたらします。日焼け、シミ、そばかすの原因だけでなく、肌の老化(シワ、たるみ)などの原因にもなります。また、紫外線の影響による肌の老化は光老化として知られています。光老化は、加齢による自然老化と異なります。そのため、UVケアは紫外線対策としてだけでなく、エイジングケアとしても非常に重要なスキンケアです。以下では、紫外線の性質や、紫外線による肌ダメージを防ぐスキンケアのポイント、そして日焼け止め剤やUVケアコスメの選び方などについて解説していきます。

年々増える紫外線量。紫外線によって肌ダメージを受けやすい環境に 

気象庁によると、近年の地球環境の変化の影響もあり、紫外線量は気象庁が観測をはじめた1990年以降、年々増加する傾向にあります。

紫外線量は、地球を取り巻くオゾン層や雲量および大気中のエアロゾル量(大気中に浮遊する微粒子)などにより変化します。紫外線を吸収するとされるオゾン層は、それを破壊するとされてきたフロンガスの規制により回復してきているものの、大気中の排気ガスの減少などによるエアロゾル量が減ってきていることが、昨今の紫外線量の増加の要因となっています。

こうした紫外線量の増加傾向からも、UVケア(紫外線対策)は、今後ますます重要になると考えられます。

紫外線A波(シワ、たるみ、潤いの減退の原因)と紫外線B波(シミ、そばかすの原因)。肌ダメージ軽減のポイント。

紫外線は、波長の長さにより、UV-A(紫外線A波)、UV-B(紫外線B波)、UV-C(紫外線C波)の3つに分類されます。そのうち、地表に届くのはUV-AとUV-Bの2つです。

UV-Aはシワやたるみ、潤いの減退など肌の老化の原因となり、UV-Bはシミやそばかすなどの原因になります。


UV-A(紫外線A波)の性質と肌への影響、日焼け止め剤の指標

  • 生活紫外線(波長が長く室内まで届く)
  • シワ たるみ、潤いの減退などの光老化の原因
  • 年間を通してケアが必要
  • 日焼け止め剤の表記はPAがUV-Aをカットする指数

UV-Aは生活紫外線とも呼ばれ、地表に降り注ぐ紫外線の90%を占めます。波長が長いため、雲や窓ガラスも通り抜け家の中など屋内にまで届きます。肌に当たると肌の奥深く(真皮層)にまで到達し、シワやたるみにつながります。UV-Aの照射量は春から夏にかけてが多くなり、秋冬であっても半分程度までしか下がりません。そのため、UV-Aには年間を通してケアが必要です。日焼け止め剤の表記は、PAがUV-Aをカットする指数になります。

・UV-A(紫外線A波)が肌に起こす影響(シワ たるみ 潤いの減退)

UV-A(紫外線A波)は、ハリや弾力を生むコラーゲンやエラスチンを変性させ、それらを生みだす線維芽細胞を傷つけます。そのために肌からハリや弾力が失われ、シワやたるみなどの老化が進むことになります。
また、線維芽細胞は、コラーゲン、エラスチンだけでなくヒアルロン酸も生み出しています。
ヒアルロン酸は、保湿に優れ肌の潤いを保つとともに肌細胞が紫外線で受ける影響も軽減するとされています。UV-Aによる線維芽細胞の損壊は潤いの減退の原因にもなり、肌にダメージを残すことになります。
このように、UV-A(紫外線A波)を浴びることで、シワやたるみ、潤いの減退などの肌の老化が進むことになります。こうした紫外線の影響による老化は光老化と呼ばれ、加齢に伴う自然老化と区別されています。したがって、エイジングケアには、UVケアも意識しておくことが大切です。

UV-B(紫外線B波)の性質と肌への影響、日焼け止め剤の指標

  • レジャー紫外線(波長が短く強い日差し))
  • 日焼け、シミ、そばかすなどの原因
  • ターンオーバーの乱れの原因となることも(自然老化を早める原因にも)
  • 5月~8月の夏季がピーク
  • 日焼け止め剤の表記はSPFがUV-Bをカットする指数

UV-Bはレジャー紫外線とも呼ばれ、強い日差しにより肌の表面に強いダメージを与えます。日焼けで肌が赤く炎症を起こしたり、メラニンを増加させシミ・ソバカスの原因になります。また、日焼けによる炎症が強いと、肌のターンオーバーの乱れも引き起こし肌の老化を一気に進める原因にもなります。UV-Bの照射量は季節によって差があり、5月~8月がピークで、その時期は特に注意が必要です。日焼け止め剤の表記は、SPFがUV-Bをカットする指数になります。

・UV-B(紫外線B波)が肌に起こす影響(日焼け シミ そばかす)

UV-B(紫外線B波)を浴びると、肌の細胞を保護するために、肌の表皮の底のほうにあるメラノサイト(色素細胞)が活性化しメラニン色素が生成されます。このメラニン色素が大きく増えることが日焼けの原因です。通常、肌のターンオーバー(肌の代謝)が正常な場合、生成されたメラニンは徐々に肌の表面に押し上げられ、やがて垢となって剥がれ落ち、肌の外に排出されます。20代の頃であれば、ターンオーバーにかかる期間は約28日ですので、およそ1か月後には生成されたメラニンは体外に排出されるという計算になります。しかしながら、肌のターンオーバーは加齢とともに時間がかかるようになり不活性化していきます。そのために、加齢が進むと、生成されたメラニン色素が体外に排出されにくくなり、それが沈着するとシミとなって肌に定着してしまうのです。
また、日焼けによる肌の炎症が強い場合、肌のターンオーバーが乱れやすくなります。ターンオーバーの乱れは自然老化を早めることになりますので、UVケアは、光老化対策だけでなく自然老化対策のエイジングケアでもあるとも言えます。

UV-B(紫外線B波)の影響により生成されたメラニンは、加齢に伴うターンオーバーの衰えとともにシミとなって肌に定着してしまうことがお分かりいただけたと思います。
ターンオーバーの維持・正常化の助けとなるスキンケア法に、「夜だけ美容断食」というシンプルなスキンケア法がありますので、興味のあるかたはコチラもご参考ください。
→ 与えない美容法:夜だけ美容断食とは

日焼け止め剤やUVケアコスメの選び方

日焼け止め剤:指標の見方

日焼け止め剤には、UV-A(紫外線A波)から肌を保護する指標としてPA、UV-B(紫外線B波)から肌を保護する指標としてSPFという指標が表記されています。

PA+++++

Protection Grade of UVA--- UV-Aからの保護力を示す指標
PA+〜PA++++ の4段階の表示「+」が多いほど効果が高くなります。
+・・・・・効果がある
++・・・・効果がかなりある
+++・・・効果が非常にある
++++・・効果が極めて高い

SPF

Sun Protection Factor--- UV-Bからの保護力を示す指標
何も塗らない場合と比べて、UV-Bによる炎症防止できる時間の数値。
2〜50の数字で表示され、50より大きい場合は「50+」と表示されます。
肌が強い・弱いなど個人の体質やコンディションによって違いますが、SPF1=20分間を目安としている場合が多いようです。

これらの表記を参考に、その日焼け止め剤がUV-AとUV-Bのどちらのカットに優れた製品なのかを判断するようにしてください。
なお、PA、SPFともに、指標が高いほど紫外線からの保護効果は高まりますが、肌への負担が高まる可能性があることも留意しておくことが必要です。
また、塗りすぎにも注意です。こうした製品の効果測定では1㎠あたり2mgを塗っての測定が基準ですが、実際の使用では基準より少なめの塗り方が一般的であるものの塗り過ぎると肌負担も増えることも留意ください。

日焼け止め剤:紫外線からの防御方法の違い

紫外線からの防御方法として、紫外線を反射するタイプと紫外線を吸収するタイプに分かれ、反射するタイプには紫外線散乱剤が、吸収する紫外線吸収剤が配合されています。

紫外線反射タイプ:紫外線散乱剤配合

  • 紫外線を反射して、紫外線の肌への侵入を防ぐ
  • UV-AからUV-Bの領域まで広く防御
  • 低刺激で効果が長持ちしやすい(そのぶん、紫外線を防ぐ力は弱め)
  • 白浮きして見える場合あり
  • 代表的な配合成分は、酸化チタンや酸化亜鉛など(酸化亜鉛は白浮きしにくいが、金属アレルギーのある人は反応してしまう可能性あり)
  • 紫外線吸収タイプと区別する際、ノンケミカル(=紫外線吸収剤フリー)と記載される。
    ※紫外線吸収剤が入っていないという意味であり、化学物質が入っていないという意味ではないことに注意。
    ※特に、白浮きを防ぐためのナノ粒子タイプはケミカルの要素が加わることに注意。

紫外線吸収タイプ:紫外線吸収剤配合

  • ほとんどの日焼け止めがこのタイプ
  • 紫外線を吸収し、熱や赤外線などのエネルギーに変換して放出。
  • UV-Bの吸収に優れる。配合成分によりUV-Aも効果的に吸収もできる製品もあり。
  • 防御効果は高いが、まめな塗り直しが必要
  • 白浮きせず塗りやすい
  • 成分に有機化合物が含まれ、肌への負担が大きい。
  • ※紫外線吸収剤には、フェルラ酸など天然の植物由来のものもあり、UVケアコスメとして美容液などにも配合されています。

→ フェルラ酸配合「保湿・紫外線対策美容液」Kooプロテクトヴェール(朝のスキンケア後に、1~2プッシュでOK)

自身の優先順位を持つことが、日焼け止め剤やUVケアコスメを選ぶポイント

日焼け止め剤やUVケアコスメの選び方ですが、「自分は何を優先するか?」についてのイメージをはっきりと持つことが大切です。またTPOに応じて使い分けることも必要です。

普段の生活スタイル(例えば屋外で過ごすことが多いのか?そうでないのか?)や、状況により選び方の優先度は異なってきます。

普段はUV-A(紫外線A波)だけを気にすればいいけど、レジャーで日差しの強い屋外に出る時はUV-B(紫外線B波)を意識するようにしておこう等々。

また、肌質の問題があり、配合成分の強すぎる日焼け止め剤よりも、UVケアもできるスキンケアコスメのほうが合っている人もいるかもしれません。このように、人によって優先順位に違いが現れますので、まずは次の3つの選択基準に、自分にとっての優先順位をつけてみましょう。

1)普段の生活習慣によって選ぶ
2)自分の肌質によって選ぶ
3)好みのテクスチャーなど使いやすさで選ぶ

1)普段の生活習慣によって選ぶ

・屋内での生活が多い
生活紫外線であるUV-A(紫外線A波)からの保護がメイン。紫外線保護指標「PA」を参考に選ぶ。
年間を通しての日常UVケアになりますので、UVケア美容液という選択肢も。
・屋外での生活が多い
レジャー紫外線であるるUV-B(紫外線B波)からの保護が必要。紫外線保護指標「SPF」を参考に選ぶ。

上記のように生活習慣が一概に区別できないような場合は、状況に応じて使い分けすることが良いでしょう。

2)自分の肌質によって選ぶ

・敏感肌の人

PAやSPFなどの紫外線からの保護指標が高い製品は、肌の負担が高くなりがちな点を留意しておきましょう。

紫外線吸収剤配合タイプの製品は、成分に有機化合物が含まれ肌に負担がかかります。紫外線散乱剤配合タイプのものを選ぶようにするか、配合される有機化合物にフェルラ酸など天然由来の紫外線吸収剤が使用されている美容液などの製品を検討するのもいいかもしれません。

また紫外線散乱剤配合タイプの製品も、ナノ粒子タイプのものは肌に負担がかかる場合があることを留意しておきましょう。

3)好みのテクスチャーなど使いやすさで選ぶ

・乳液タイプ
伸びがよく保湿力もあり、乾燥肌の人にも使いやすい。
・クリームタイプ
油分が多く保湿力に優れ、乾燥肌の人にも使いやすい。ただし、油分が多いためニキビが気になる人は注意。
・ジェルタイプ
油分が少なくさらっとした付け心地で、ニキビが気になる人にも使いやすいです。汗や水で落ちやすく、こまめな塗り直しが必要です。
・スプレータイプ
手を汚さず使え、手の届きにくい背中や広範囲に塗りたいときに便利です。ただし、塗りむらができないように注意。暑くなる場所での保管は厳禁です。

日焼け止め剤を肌に残したままにしない、落とすケアも大切

ここまで、UVケア(紫外線対策)はエイジングケア(光老化ケア・自然老化ケア)でもあるという視点で、紫外線が肌に及ぼす影響や、UVケアの留意点とUVケア製品を選ぶ際のポイントについて解説してきました。最後に大事なポイントが残っていますが、それは、UVケアのために肌に塗った日焼け止め剤などは、1日の終わりの時に肌の上に残したままではいけないということです。

少なくとも就寝前には洗顔、クレンジングでしっかりと落とすこと、これがスキンケアにとって最重要です。肌の上に日焼け止め剤などの残留物を残したまま就寝してしまうことは、就寝時に活性化する「肌が持つ本来の力」を大きく損なうことになります。就寝時の肌は、排泄機能が活性化し老廃物や汗を排泄し肌を健康にします。また分泌機能も活性化しその分泌が天然のクリームとなり肌表面を保護してくれます。そしてそれら働きが順調に機能することで正常なターンオーバーのサイクルを維持し続けることが可能になります。

このように、UVケアでの日焼け止め剤などの残留物を肌表面に残しておくことは、こうした働きを妨げるため、エイジングケアにとってもっとも重要な「ターンオーバーの活性化」を邪魔してしまいます。それが逆に老化を早めますので、もUVケアした1日の終わりには、しっかりと落とすことがことが大切です。

就寝時の肌の働きについて、ご興味のある方は 「与えない美容法:夜だけ美容断食」をご参照ください。

紫外線による肌ダメージを防ぐUVケアのポイントのまとめ

  1. UV-A(紫外線A波)はシワ たるみ、潤いの減退などの光老化の原因
  2. UV-B(紫外線B波)は日焼け、シミ、そばかすの原因であるとともターンオーバーの乱れ(自然老化の要因)の原因
  3. 日焼け止め剤やUVケアコスメの選ぶ際の指標(PA、SPF)と、日焼け止め剤のタイプ(紫外線散乱剤配合タイプ、紫外線吸収配合タイプ)の特長
  4. 1日の終わりには日焼け止め剤を落とすことが非常に重要。(落とさなければ、エイジングケアに逆効果)

以上、是非、今後のエイジングケアとしてのUVケアのご参考にしてみてください。

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