お肌のはなし ~ 見た目年齢が「若い」の秘訣は?肌年齢マイナス10歳を目指すスキンケア ~
見た目年齢が実年齢より若い人は、共通して、健康的な美肌をキープしています。肌年齢が若く見える要因は、主に肌のハリ、キメ、ツヤに関連しており、これらを維持し、肌年齢の見た目マイナス10歳を目指すためには、肌の特性を理解し、適切なスキンケアを行うことが大切です。今回は、肌のハリ、キメ、ツヤを保つためのスキンケアのアプローチと、おすすめのスキンケアアイテムに焦点を当ててをご紹介します。
見た目年齢が「若い」と「老けてる」の違いは、肌年齢で決まる。
見た目の年齢が実際の年齢よりもかなり若く見える人は、一体どうしてなのでしょうか?もちろん、ファッションや姿勢などの外見の要素は、若々しさを演出する上で重要です。しかし、顔や首、そして手などの露出部分の肌に現れるたるみやしわ、シミなどの「肌の老化」が目につくと、どれだけ若々しい服装をしていても、若さが感じられず、逆にその装いが不自然に映ってしまうこともあります。言い換えれば、「若い印象」「老けて見える印象」は、肌の状態によって大きく左右されると言っても過言ではありません。
肌年齢の要素:肌のハリ
肌の若々しさの証明でもあるハリのある肌とは、肌に弾力性があり、そして健康的であることが大きな要素です。ハリのある肌は指で押さえると弾むように跳ね返ってくるような感じがします。一方、ハリが失われると跳ね返ってくる感じがなく、指を離したときに、押さえて凹んだ箇所がなかなか戻ってこないような感じがするものです。こうした肌の弾力性は、肌の内部にあるコラーゲンやエラスチンなどにより支えられています。コラーゲンやエラスチンは加齢とともに肌の内部から減少していくため、年齢を重ねるに伴い肌のハリが失われていくのです。ハリが失われると、肌の重みを支える力も弱まり、肌のたるみという形で現れてきます。その結果、見た目にも加齢の具合が現れて見えてくるようになります。
肌年齢の要素:肌のキメ
肌のキメは、肌表面に広がる微細な凹凸の配置を指し、拡大すると網の目模様が浮かび上がります。この網の目配置が規則的な三角形状や四角形状で整然としている場合、肌は滑らかで美しく、肌のキメが整った状態と言えます。いわゆるスベスベな肌が、キメが整った肌状態です。逆に、肌のキメが乱れている状態とは、肌表面の網の目模様がハッキリとせず、凹凸が無く不規則な配置をしている場合です。この場合、見た目には肌が荒れた印象や粗い印象が進み、年齢を感じさせる印象が強くなります。
肌のキメの状態は、肌の代謝である「ターンオーバー」によって影響されます。ターンオーバーとは、肌が定期的に新陳代謝するプロセスであり、肌は一定のサイクルで新しい状態に生まれ変わっています。この周期はターンオーバーサイクルと呼ばれ、20代の場合は通常28日間です。この定期的な肌の生まれ変わりによって、肌のキメが整っているのです。ただし、年齢が進むとターンオーバーは乱れがちになり、サイクルも遅くなります。30代ではおおよそ40日、40代では55日、50代では75日となります。こうした加齢に伴うターンオーバーの働きの鈍化は、肌のキメの状態にも直接影響を与えます。
肌年齢の要素:肌のツヤ
肌のツヤに明確な定義があるわけではないですが、一般的には、肌に当たった光が反射して返ってくる際に見える肌の見え方のことであると言えます。この見え方が、明るく輝くような印象であれば肌のツヤが良い印象になります。逆に、光の反射が弱く暗い印象ならば、ツヤがない印象になります。また、この見え方が、明るく輝くような印象を通り越し、ギラギラとした見え方であるような場合、ツヤではなくテカリとして認識されます。
自然な肌のツヤのためには、程良い光の反射を得られる肌状態であることが大切です。程良い反射を左右するキーポイントは、「肌のキメの状態」「肌の水分と油分の量とバランス」「メラニン生成量と分布のバランス」であり、これらの要素に焦点を当てたスキンケアを心がけることが、自然で美しい肌ツヤを実現する鍵となります。
キメの乱れた肌は、光の反射が不明瞭で均一でなくなる原因であり、肌のキメを整える鍵は、肌のターンオーバー(肌代謝)の乱れを改善できるかどうかにかかっています。また、肌の水分と油分については、水分、油分のどちらもが不足気味であれば、肌は乾燥してカサつき、ツヤがない印象になります。このため、水分、油分ともに適切な状態を保てるよう、保湿を意識したスキンケアが大切です。ただし、油分バランスが過剰になりすぎると、肌がギラついて見えるようになってくるため、慎重にケアすることが必要です。
肌年齢マイナス10歳を目指すスキンケア
見た目の肌年齢を印象付ける肌の「ハリ」「キメ」「ツヤ」。これらが若々しい印象を保ち続けるために、毎日のスキンケアで注視すべきポイントがあります。まず、スキンケアの基本である「クレンジング・洗顔」「保湿」「紫外線対策」について自身の日々のケアを確認し、誤ったケアがないかを確かめることが大切です。
これらのケアは、肌のターンオーバー(肌代謝)、肌のバリア機能など、肌の若々しさを左右する働きに大きく関係しています。したがって、基本である「クレンジング・洗顔」「保湿」「紫外線対策」について、正しい知識に基づき毎日のスキンケアを進めることが重要です。
正しいクレンジング・洗顔で、肌年齢マイナス10歳を目指す
エイジングケアの観点から見ると、クレンジングと洗顔は極めて重要です。これは、正しい方法を選ぶかどうかで、肌のターンオーバー(肌代謝)の働きに大きく影響を与える可能性があるからです。ターンオーバーの正常な機能を維持することができれば、自分自身の肌本来の力によって、キメの整ったツヤのある若々しい肌を維持することが期待できるようになります。
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クレンジング剤、洗顔料はアルカリ性のものを使う
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クレンジング剤や洗顔料には、弱酸性と弱アルカリ性の2つのタイプがあります。選ぶ基準は、肌の若さにとって重要なターンオーバーへの作用を重要視する場合、弱アルカリ性タイプの使用が望ましい選択となります。
一般的に、肌表面は弱酸性であるため、肌と同じ弱酸性タイプであるほうが肌に優しいとされています。そのため、化粧水や美容液などの長時間肌に留まる基礎化粧品については弱酸性タイプの使用がおすすめです。しかし、クレンジングや洗顔など、1日のうちでのわずかな時間しかかからず、また洗い流してしまうケアについては、むしろ弱アルカリ性タイプを選ぶ方が良いでしょう。肌はアルカリ中和能と呼ばれる働きを持ち、アルカリ性に傾いた肌を弱酸性に戻そうとします。クレンジングや洗顔で一時的にアルカリ性に傾いた肌は、このアルカリ中和能によって自然に弱酸性に戻ろうとします。この一連の過程が肌にとって程よい刺激となり、ターンオーバーを活性化させる良い影響をもたらします。逆に、このような刺激がないと、肌を甘やしすぎた状態となり、その結果、肌の働きは退化し、ターンオーバーも鈍り、若々しさが損なわれる可能性が高まります。過度に敏感肌な人でない限り、クレンジングや洗顔で肌を甘やしすぎることのないよう、弱アルカリ性タイプを使用を考えてみましょう。
アルカリ中和能について、ご興味のある方は、以下のコラムをご参考ください。
お肌のはなし ~スキンケアアイテムの弱酸性と弱アルカリ性について~
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クレンジング・洗顔は、夜の就寝前には必ず実施し、美容液などはつけずに就寝する。
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クレンジングと洗顔を、夜の就寝前に必ず行い、そして、寝るときには、美容液などを一切つけないようにすること。これが、健康で美しい肌を維持する上で極めて重要です。肌の表面には、老廃物を排泄する汗腺や、肌を潤いの膜で保護する皮脂を分泌する皮脂腺が存在します。夜寝るときに、メイク汚れが残ったままだったり、美容液で肌表面が覆われたままだと、汗腺と皮脂腺が塞がれてしまいます。そうなると、体内の老廃物の排泄や肌の本来の活動が妨げられ、肌の健康状態の悪化の原因となってしまうのです。
こうした、就寝時の肌の働きを活かすことで、健康な美肌を維持することを目的としたスキンケア法に、「夜だけ美容断食(びようだんじき)」と呼ばれるスキンケア法があります。
ご興味のある方は、以下の記事も併せてご参照ください。
肌本来のチカラ「肌力」を活かしサポートするスキンケア法「夜だけ美容断食」
正しい保湿ケアで、肌年齢マイナス10歳を目指す
肌の保湿ケアは、肌の若々しさを維持する上で非常に重要です。年齢とともに、コラーゲンやエラスチンなどの肌の弾力性を保つ成分や、ヒアルロン酸や天然保湿因子(NMF)などの潤いを維持するアミノ酸成分が減少していきます。これらの要素が減少すると、肌の弾力性が低下し、ハリがなくなります。また、潤いが不足すると、肌にくすみが生じてツヤがない印象になってしまいます。保湿ケアは、これらの成分を補い、肌の健康を維持するために欠かせないスキンケアです。
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自分の肌質を正しく理解して、スキンケアアイテムを選ぶこと
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肌の保湿ケアでは、化粧水や美容液などの基礎化粧品を適切に使用することが重要です。基礎化粧品を選ぶ際には、配合されている保湿成分を確認するだけでなく、自分の肌質を正しく理解して選ぶことも大切です。肌質に合わない製品を使用すると、良い成分が配合されていても、乾燥の改善が不十分であると感じたり、過度にギラついてしまったりすることがあります。最悪の場合、肌の状態を悪化させる可能性もあります。
基礎化粧品は、肌の潤いを保つために水分と油分を適切に補給することで、肌の保湿ケアをサポートします。この時に大切なことは、水分と油分のバランスであり、適切なバランスは肌質により個々に異なります。一般的に、化粧水が水分の割合が最も高く、美容液、美容クリームという順で、油分の割合が高くなります。これらの原則を理解した上で、ヒアルロン酸やコラーゲン、エラスチンなどの成分を確認して選ぶことが大切です。
スキンケアアイテムを選ぶ際に気をつけること
- 自分の肌質のタイプを正しく理解して選ぶ
- 水分・油分の割合を意識して選ぶ (油分の割合の少ない順:化粧水 → 美容液 → 美容クリーム)
- 配合成分の特性を理解して選ぶ
ヒアルロン酸配合の化粧水でしっとりしながらさらっと整えるお肌に上質な潤いケア
Kooスキンローション
体温で水のようになじむベタつき感ゼロの保湿クリームスクワラン・コラーゲン配合
kooジェルクリーム
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保湿ケアは就寝前にはしないこと
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寝ている間は、肌の活動が活発になり、汗腺からの老廃物排泄や皮脂腺からの皮脂分泌などが増えます。美容液などでの就寝前の保湿ケアは、肌表面を覆い汗腺や皮脂腺を塞いでしまうため、肌の活動の阻害要因になります。これは健康な美肌を維持する上では逆効果となります。保湿ケアはスキンケアの中でも重要ですが、就寝前にはしないことがポイントです。ただし、就寝前のクレンジング、洗顔は必須ですので、就寝前のケアのポイントを正しく理解することが重要です。
就寝前のスキンケアのポイント
- クレンジング・洗顔 --------- 就寝前、必須のスキンケア
- 保湿ケア --------------- 就寝前にすると、逆効果になるスキンケア
正しい紫外線対策で、肌年齢マイナス10歳を目指す
紫外線は、肌のハリを支えているコラーゲンやエラスチンを変性させ、これらを生みだす線維芽細胞を傷つけます。さらに、紫外線から肌を守るためにメラニン色素が生成され、これが日焼けの原因となり、蓄積することでシミが発生し、肌のツヤが失われていきます。このように、紫外線は肌のハリ、ツヤを失わせる直接の原因でもあります。紫外線の影響で肌が衰える前に、先回りをして対策をすること。これが紫外線対策の重要な考え方です。
正しい紫外線対策をするためには、まず、紫外線の性質を正しく理解することが不可欠です。紫外線には、紫外線A波(UV-A)、紫外線B波(UV-B)という異なる性質を持った波長があります。市販の日焼け止め剤には、UV-A対策のためのPA指標やUV-B対策のためのSPF指標が表示されていますので、これらをしっかりと確認し、適切なアイテムを選ぶことが大切です。
なお、日焼け止め剤は紫外線吸収剤配合タイプと紫外線散乱剤配合タイプの2種類に分かれ、紫外線吸収剤配合タイプには有機化合物が含まれるため、肌に負担をかける可能性があります。気になる場合は、ノンケミカル(または紫外線吸収剤フリー)と表示されている紫外線散乱剤配合タイプを選ぶことををお勧めします。あるいは、フェルラ酸など天然由来の紫外線吸収剤が使用されている美容液なども選択肢の一つです。
UVケアアイテムを選ぶ際のポイント
- 紫外線A波(UV-A)と紫外線B波(UV-B)の特性と、ぞれぞれの対策指標(PA指標、SPF指標)を正しく理解する
- 紫外線吸収剤配合タイプであるか、紫外線散乱剤配合タイプであるかを理解した上で、UVケアアイテムを選ぶ
- 天然由来の紫外線吸収成分を使用した美容液なども選択肢として考える
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見た目年齢マイナス10歳を目指すスキンケアのまとめ
ここまでで、目の周りのくすみや色素沈着には、以下のような要因があり、それぞれに対策が見えてきました。
肌のハリ、キメ、ツヤを保ち、見た目年齢マイナス10歳を目指すためには、「クレンジング・洗顔」「保湿」「紫外線対策」における日常のケアを点検し、改善することが大切です。これにより、肌のターンオーバー(肌代謝)やバリア機能を本来の健康な状態に導いていくことが鍵となります。ぜひ、これらのアプローチを取り入れた丁寧なケアで、見た目年齢が10歳若返るよう努めてみてください。