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お肌のはなし ~ コラーゲンとヒアルロン酸の違い ~

コラーゲンとヒアルロン酸は、肌の健康や美しさを維持するために欠かせない成分で、多くの基礎化粧品に配合されています。これらの成分は日常的によく耳にしますが、それぞれが持つ具体的な効果や違いについて詳しく理解している人は意外と少ないかもしれません。そこで今回は、コラーゲンとヒアルロン酸が肌に果たす役割と、それぞれの特長や違いについてわかりやすく解説します。

コラーゲンとヒアルロン酸の違い

コラーゲンとヒアルロン酸は、美肌を維持する上で重要な成分ですが、それぞれ異なる特性と役割を持っています。コラーゲンはタンパク質の一種で、肌の内部に弾力性のある繊維状の構造を形成し、ハリや弾力を保つ働きをしています。その構造は、間接的に肌の保湿機能をサポートする役割も果たしています。

一方、ヒアルロン酸は糖質の一種で、非常に優れた保水力を持ち、多量の水分を保持することで肌に潤いを与えます。また、真皮層でコラーゲン繊維などの隙間を満たすように存在してクッションの役割を果たし、肌の弾力性を間接的にサポートするとともに、肌の柔軟性を維持するという重要な働きを担っています。

こうした肌の仕組みを例えるなら、コラーゲンが骨組みや柱の役割を果たし、ヒアルロン酸はその間に満ちる水分として機能するイメージです。このイメージのように、健康な肌では、コラーゲンがこの骨組みの構造によって肌を支えながら、水分をたっぷり含んだヒアルロン酸をしっかり捕え、失われないように留めます。このようなコラーゲンとヒアルロン酸の相乗効果により、肌の潤いとハリや柔軟性が保持できる環境が整っているのです。

ただし、どちらも年齢とともに減少し、肌の乾燥やシワの原因となるため、両方を補いながらケアすることが大切です。

コラーゲンとヒアルロン酸の美肌効果

コラーゲンとヒアルロン酸は、これらが不足することなく十分に保たれていることで、肌の弾力やハリ、潤いをしっかりと維持することができます。また、それぞれが異なる特性を活かして、美肌の維持に重要な役割を果たしています。

肌の弾力とハリを支え、保湿をサポートするコラーゲン

コラーゲンは人の体の中に多く存在するタンパク質の一種で、グリシン、プロリン、リシンといったアミノ酸などから合成されます。肌では、真皮層に多く存在し、重要な役割を果たしています。

・コラーゲンのはたらき:肌の弾力とハリを支える

NMF(天然保湿因子)は、角質層で水分を引き寄せて保持する性質を持ち、その性質により肌の潤いを保ちます。これにより、肌の乾燥を防ぎ、柔らかさや滑らかさを維持します。また、NMFは角質細胞間の水分を保つことでバリア機能をサポートし、外部刺激から肌を守ります。弱酸性の性質を持つため、肌のpHバランスを整え、細菌の繁殖を抑制する役割も果たし、健康な肌を保つ重要な役割を果たします。

・コラーゲンのはたらき:保湿をサポートする

コラーゲンが形成する繊維状の構造は、組織の土台のような役割を果たし、その構造の中にヒアルロン酸などの潤いの成分をしっかりと保持することで、肌の保湿をサポートします。この潤いが維持されることで、肌のバリア機能が強化され、外部刺激から肌を守り、健康な肌を保つ助けとなります。

自らが水分を取り込み、肌のみずみずしさと柔軟性を保つヒアルロン酸

ヒアルロン酸は、グルクロン酸とN-アセチルグルコサミンという糖が繰り返し結合して作られるムコ多糖類と呼ばれる糖質の一種で、非常に高い保水力を持っています。

・ヒアルロン酸のはたらき:高い保湿力で肌の潤いを保つ

ヒアルロン酸は、自身の容量の約6000倍もの水分を保持できる優れた保水力を持っています。これは、ヒアルロン酸1gでおよそ6リットルの水分を抱え込むことができるという換算です。この高い保水力を持つヒアルロン酸が、水分をたっぷりと蓄えた状態で、肌の真皮層内のコラーゲン繊維などの細胞間の隙間を埋めて満たすことで、肌の潤いの保持に大きな役割を果たしています。

・ヒアルロン酸のはたらき:肌の柔軟性を支える

ヒアルロン酸は、その優れた保湿力によって肌をしっとりと保ち、柔軟性を維持します。さらに、真皮層内でコラーゲン繊維などの細胞間の隙間を満たし、「クッション」のような役割を果たすことで、外的な衝撃から肌を守り、弾力を保ちます。また、肌の組織間で潤滑効果を発揮し、肌のしなやかさを支え、硬化を防ぎます。

コラーゲンとヒアルロン酸は、年齢とともに減少する

コラーゲンとヒアルロン酸はどちらも肌の真皮層で生成されますが、年齢を重ねるとその生成力が衰え、量が減るだけでなく、質も低下します。これにより、肌の潤い、弾力、ハリ、柔軟性といった美しい肌の基本的な要素が失われ、肌の老化が進む原因となります。

コラーゲンをつくるアミノ酸成分が配合されたオススメのスキンケアアイテム

コラーゲンはグリシン、プロリン、リシンといったアミノ酸などから合成されます。これらのアミノ酸はコラーゲンの生成に関与するだけでなく、肌の角質層に存在する天然保湿因子(NMF)にも含まれており、スキンケア製品、特に基礎化粧品において重要な成分として使用されています。

アミノ酸と美肌の関係について、ご興味をお持ちの方は 以下のコラムもご参考ください。
お肌のはなし ~ アミノ酸と美肌の関係 ~

ヒアルロン酸配合のオススメのスキンケアアイテム

ヒアルロン酸は優れた保水力を備え、肌に潤いを与えて柔らかさを維持する役割があるため、基礎化粧品をはじめとするスキンケア製品で欠かせない成分として広く活用されています。

まとめ:コラーゲンとヒアルロン酸の特長と違いを知り、長く健康な美肌の維持を

ここまでの説明で、コラーゲンとヒアルロン酸がそれぞれ異なる役割を果たしながら、美しい肌を保つために不可欠な成分であることがお分かりいただけたかと思います。健康な肌では、これらの成分が相互に作用し、ハリや弾力、柔軟性を支えています。しかし、加齢とともにこれらの成分が減少するため、日々のスキンケアでしっかり補うことが大切です。そのため、コラーゲンとヒアルロン酸の特性や違いを正しく理解し、それに合ったスキンケアを取り入れ、健やかで美しい肌の維持を目指してください。

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