お肌のはなし ~ 寝る前の保湿ケアは本当に必要なの? ~
寝る前のスキンケアが大切ということをよく耳にします。一般的に、寝る前のスキンケアについては、一日の汚れを洗顔とクレンジングで落とした後に保湿ケアを行うのが基本だと理解している人が多いのではないでしょうか?しかし、肌の老化を防ぎ、健康で美しい肌を長く保つためには、この考え方を見直す必要があるかもしれません。ここでは、寝る前の保湿ケアの是非も含め、美しい肌を長く保つためのケアについて解説します。
寝る前の保湿ケアは必要なのか?
保湿ケアはスキンケアにおいて重要ですが、夜の睡眠時間は肌を休ませるために使うことが推奨されます。ただし、ここで言う「肌を休ませる」とは、肌にストレスのない時間を作ることを意味しており、肌自身の活動が止まるわけではありません。肌は睡眠中も活発に働いています。ストレスから解放されることで、この働きが正しく発揮され、肌本来の力がより生かされるのです。
このように、肌のストレスを軽減し、その働きを妨げないことが、美しく健康な肌を長く保つための重要なポイントとなります。そのためには、洗顔とクレンジングの後は何も塗らず、すっきりとしたすっぴん状態で就寝することが理想です。
肌をストレスから解放する時間(完全にすっぴんの状態の時間)の重要性
肌をストレスから解放する時間(完全にすっぴんの状態の時間)は、肌の健康にとって非常に重要です。日中、肌はメイクや日焼け止めなどで常に覆われ、そのストレスを受け続けています。こうしたストレスは肌に負担をかけるだけでなく、肌本来の働きを妨げます。その活動が妨げられ鈍くなると、さまざまな影響が現れてきます。例えば、ターンオーバー(肌の代謝)の乱れなども影響の一つで、ターンオーバーが乱れがちになると、肌は健康を保てなくなり、老化の進行が速まる原因となります。また、肌表面が化学物質や油などで覆われていることで毛穴詰まりのリスクも高まります。
このような理由から、健康で美しい肌を維持するためには、肌の活発な活動を抑え込むことのないように、肌をストレスから解放することが大切です。そして、一日の中でそのような時間(完全にすっぴん状態の時間)をしっかりと確保することが鍵となります。
整理しますと、就寝前の洗顔とクレンジングの後には、保湿ケアよりも、完全に何も塗らないすっぴん状態にすることが、肌をストレスから解放し、健康で美しい肌を維持するための近道ということです。
夜の睡眠時の肌の働き
肌を完全すっぴん状態にする時間の確保は、夜の睡眠時の時間を充てることがオススメです。睡眠時間を充てる利点は、まず十分な時間を確保できること、他人に気兼ねすることのない時間であること、そして素肌の状態でも紫外線などの外部刺激を受けにくい環境であることなどが挙げられます。さらに、スキンケアで重要なのは、そのケアが継続しやすいかどうかという点です。どんなに効果的な方法でも、手間がかかりすぎたり、忙しさの中で忘れてしまったりするようでは、健康で美しい肌を保つためのケアとしては適していません。このように、続けやすさという点からも、睡眠の時間を充てることが理にかなっています。
肌は夜の睡眠中でも活発に活動しています。この活動には、汗腺から汗と共に体内の不要な物質を排出するデトックス機能や、皮脂腺から皮脂を分泌して肌表面を皮脂膜で覆うことで外部の刺激から守り、肌を潤わせる働きがあります。こうした働きにより、肌は健康と美しさを保っています。
このように、睡眠の時間に、肌を完全すっぴん状態にし、肌本来の働きを活かしたスキンケア法として、「夜だけ美容断食」と呼ばれるスキンケア法があります。ご興味のある方は、ぜひ、以下のページなどもご参考ください。
→ 与えないスキンケア:夜だけ美容断食とは
保湿ケアは重要。ただし、夜の睡眠時だけは、すっぴんが優先。
スキンケアの基本は、「洗顔とクレンジング」「保湿」「紫外線対策」であり、保湿ケアは非常に重要です。しかし、夜の睡眠中は、肌をすっぴん状態にして解放することが優先されるため、就寝前には保湿ケアを控え、洗顔とクレンジングだけにとどめるようにしましょう。そして、睡眠中は、すっきりと解放された状態のもとで、肌が本来の働きを活発に発揮できるようにし、健康で美しい肌を保つ基礎力を整えることを目指しましょう。
もちろん、保湿ケアは重要なケアですので、朝のお出かけ前には、UV対策とともにしっかりと保湿ケアをするようにしましょう。
すっぴん状態にすることのメリット
肌をすっぴん状態にすることには、肌の健康に大きなメリットがあります。すっぴんの間、肌はストレスから解放されるというメリットがあります。また、すっぴんにするための洗顔とクレンジング自体にも、美肌の維持に非常に大きなメリットがあります。
すっぴんの時間が肌にもたらす具体的メリット
- 汗腺から汗と共に体内の不要な物質を排出する機能を妨げず、デトックス作用が十分に発揮されやすくなる。
- 皮脂腺から皮脂を分泌する機能を妨げず、肌表面を外部刺激から守り、潤いを与える作用が十分に発揮されやすくなる。
- 毛穴が塞がれないため、毛穴詰まりのリスクが軽減される。
すっぴんにするための洗顔とクレンジングが肌にもたらす具体的メリット
汗やほこり、メイクなどの一日の汚れをしっかり落として完全にすっぴん状態にするためには、洗顔とクレンジングが不可欠です。そして、洗顔とクレンジングは、そのこと自体が肌の健康にとって大きなメリットをもたらします。
その一つが「アルカリ中和能」と呼ばれる肌の機能です。アルカリ中和能とは、洗顔やクレンジングで一時的に弱アルカリ性に傾いた肌を再び弱酸性に戻そうとする働きで、これが肌の代謝を活性化させる重要な要素です。この機能により、肌は程よい刺激を受け、ターンオーバー(肌代謝)が活性化し、安定します。ターンオーバーの乱れは、肌の健康を損ない老化の進行を早める要因でもあるため、アルカリ中和能を促す洗顔とクレンジングは、美しい肌を長く保つために、非常に有益なのです。
また、アルカリ中和能が正しく働くためには、洗顔やクレンジングに石鹸や弱アルカリ性の製品を使用することがポイントです。
「アルカリ中和能」の仕組みや、ターンオーバー(肌代謝)に及ぼす作用、また洗顔とクレンジングの「アルカリ中和能」との関わりなどについて詳しく知りたい方は、ぜひ以下の記事もご参照ください。
お肌のはなし ~弱酸性と弱アルカリ性のスキンケアアイテム~
肌が本来持つ基礎的な力の維持と、スキンケアアイテムの程よいバランスが、健康な美肌を長く保つ秘訣
健康で美しい肌を長く保つためには、スキンケアにおいて、肌が本来持つ基礎的な力を整えるケアと、スキンケアアイテムが持つ美容効果を活かすケア、それぞれの役割を理解し、バランスよく行うことが重要です。
スキンケアアイテムへの頼りすぎが、肌の衰えにつながることも
保湿美容液など、肌に有効な成分が含まれた基礎化粧品は、肌の潤いを保ち、美しく整えるために非常に効果的です。そのため、適切に使用することで、美肌を効果的に維持することを可能にしてくれます。
ただし、肌本来の基礎的な力を整えるケアが疎かになり、基礎化粧品だけに依存したケアに偏ると、肌が与えられることに慣れてしまうという弊害が生じます。肌は与えられることに慣れきってしまうと、基礎的な力を維持する必要性を感じなくなり、結果として衰えが進んでしまう可能性があります。
このような理由から、日常のスキンケアで大切なことは、肌本来の基礎的な力を整えるケアと、スキンケアアイテムの美容効果を活かすケアのそれぞれの役割を理解し、バランスよく実践することだということがわかります。
朝は目覚めた後、洗顔で夜の間に出た汗や皮脂を落とし、スッキリした後にしっかりと保湿ケアを行うようにします。夜は寝る前に洗顔とクレンジングを行い、すっぴん状態にして肌を完全に解放します。このように、1日の中での適切な時間帯に適切なケアを行うことで、バランスの良いスキンケアが実践され、それが習慣となって、適切なスキンケアリズムができるようになります。
バランスの良いスキンケアリズム
素肌が呼吸するかのような使用感のクレンジング
-
Kooミラクルクレンジング
潤いを残しながら汚れを落とします。ダブル洗顔不要。
※保湿・整肌の8種のアミノ酸(グルタミン酸、アルギニン、グリシン、アラニン、プロリン、セリン、トレオニン、リシン) - 商品購入ページはコチラ
寝る前の保湿ケアは本当に必要なのか?についてのまとめ
スキンケアで大切なことは、肌本来の基礎的な力を整えるケアと、スキンケアアイテムの美容効果を最大限に活かすケアをバランスよく実践することです。保湿ケアはスキンケアの基本的な要素であり、保湿美容液など肌をサポートする成分を含んだアイテムを活用することは非常に効果的です。しかし、基礎化粧品だけに依存したケアに偏ると、肌が与えられることに慣れてしまい、基礎的な力を保つ必要がなくなるため、その結果、衰えが進む可能性があります。このため、日常のスキンケアでは、肌本来の力を整えるケアと、スキンケアアイテムの美容効果を活かすケアの両方の役割を理解し、バランスよく実践することが大切です。
特に、夜のケアはバランスの良いスキンケアには重要な要素です。夜の寝る前には、洗顔とクレンジングを行い、すっぴん状態にして肌を解放することが推奨されます。肌を解放することで、睡眠中の肌の自然な働きが活発になり、美肌の維持に良い影響を与えるのです。このため、保湿は非常に大切ですが、寝る前は肌の解放を優先し、保湿ケアは控える方が、肌の基礎的な力を維持するという観点から適切と言えるでしょう。